肩が痛くて、肩に湿布を貼ったり薬を塗っていても、なかなか症状が良くならない・・・そんな経験はありませんか?
その痛みは、もしかしたら別の所からきているものかもしれません。近年、様々なストレッチやトレーニングの方法が現れては消えてを繰り返していますが、今回は密かに注目度を高めつつある「PNFストレッチ」をご紹介します。
プロのアスリートが受けているマッサージや、病院での治療の一環として既に利用されている「PNFストレッチ」。正式名称は「Proprioceptive Neuromuscular Facilitation」で、直訳すると「固有需要性感覚器神経筋促通法」となります。
正式名称でも日本語に和訳しても、正直よくわかりませんね・・・
このPNFは本来、脳卒中や脳梗塞などの後遺症による不完全麻痺患者のリハビリとして確立されたもので、日常生活に必要な機能を向上させることが主な目的です。
なので、身体に無理な負担をかけることのない優れた施術法なのですが、まだまだ一般の人には知られていなのが現状です。
そんなPNFテクニックを用いた「Body Conditioning(ボディ・コンディショニング)」を受けられる所があるということで、古河市にある「m-flow」の稲葉さんにお話を伺ってきました。稲葉さんは「国境なきセラピスト団」の一員として、今年5月にホノルルで行われたトライアスロンの大会で選手のボディケアを行ったりもしている方なんです。
ご自身のお店では、これまでリンパマッサージやフェイシャルケアを中心にサービスを提供してきましたが、PNFのテクニックを用いた「Body Conditioning(ボディ・コンディショニング)」を8月から始め、既にアンテナ感度の高いお客さんは通い始めているとのこと。
ちなみに、このPNFを用いた施術を民間の店舗で受けることができるのは、茨城どころか関東でも珍しいそうです。
自分で受けると撮影が出来ないので、モデルさんに協力してもらって施術の一部分を撮影させて頂きました。
PNFはリハビリを起源とする科学的な施術法なので、自宅でただ闇雲に身体を伸ばすだけのストレッチよりも、効果的に身体の調子を整えることが期待できます。
腕がどこまで上がるか、腰がどこまで曲がるかなど、関節の可動域をチェックして、そこから適切な負荷を掛けていきます。
ここで最初に書いた話に戻りましょう。
例えばですが、薬を使ってもなかなか良くならない肩の痛みが、実は腰からくるものだった、なんて話があります。右足のケガをかばって歩いているうちに左足に痛みが出てしまった、なんてこともありますね。そういった形で、身体の一部分の痛みは、別の場所が原因になっていることがあるんです。
そういった痛みのもとをキチンと見定めるためにも、専門家に見てもらうことが痛みを改善する一番の近道になります。
PNFによるボディ・コンディショニングを受けて姿勢や骨盤を矯正し、しなやかな身体を手に入れることができれば、肩こり・首の痛み・腰痛・冷え性・生理痛などなど、様々な身体の不調を改善する手助けになるかもしれません。
さらに耳寄りな情報もあります。
ボディ・コンディショニングは、子どもでも取り入れることができるので、スポーツをやっている子どもにもオススメなんです。
あるお客さんの息子さん(小学生)はサッカーをやっているのですが、カウンセリングしたところ骨盤が開いてしまっていたそうです。そこでひと通り施術した所、翌日に疲れも残らず、「また受けたい!」とお母さんに頼み込むほど効果を実感できた、なんて声もあります。子どもはまだ身体が出来上がっていないので、きちんとしたストレッチをすれば瞬く間に身体が柔らかくなるそうですよ。
稲葉さんのこだわりは「手技だけを用いる」こと。最近は高級なマッサージチェアも出ていますが、ひとりひとりに合わせた施術は「ひとの手」で、相手に触れることでしか出来ないと稲葉さんは言います。疲れが溜まったマイナスの状態をゼロに戻すだけでなく、ゼロからプラスへと改善させることができるPNFテクニック。高い会費を払ってトレーニングに励むのも良いですが、まずは身体を整えることから始めるのもいいんじゃないでしょうか。
健康な身体であることが、年齢や性別を超えた美の基本だと言えるのかもしれません。
取材に協力して下さったお店
フェイス&ボディケアサロン m-flow(エム・フロウ)
茨城県古河市東本町3-16-24
0280-23-2418